自分を操る超集中力
集中力を自在に操る3つのルール
ルール1:鍛え方を知っている
ウィルパワー
思考や感情をコントロールする力。 ウィルパワーの総量には限りがあり、集中力を使うことで消耗する。
集中力を鍛える2つのアプローチ
- ウィルパワーの総量を増やす
- ウィルパワーを節約する
「疲れる」理由
人は行動ではなく「意思決定」で疲れる。 決定を後回しにしてもウィルパワーは消費される。 決断はすぐに下したほうがいい。
「習慣化」に意識を向ける
行動を習慣化させることでウィルパワーを使うことなく集中状態に入る。
ルール2:長時間集中していない
そもそも人間の脳は集中を維持させないようにできている。
飽きる前に焦らす
途中で終わった感覚が残り、「早く続きがしたい」と思う。
なぜ見込み時間をオーバーするのか
人は目に見えないと、つい「無限にある」と思い込んでしまう。
取り組む時間を短くするほど、早く終る
「あれもこれもやれる」と思っている状態ほど、集中できず、結果に結びつかない可能性が高い。 集中力は自由なときよりも制限のある状態のほうが高まる。
集中力はノートを開くだけで失われていく
行動しやすい「環境」をつくる。 選択肢やモノを減らし、集中力を奪う迷いや決断を減らす。 決断しないで取り組んだほうが、長く粘れる。
ルール3:「疲れ」を脳でコントロールしている
「疲れているから、集中できない」は錯覚。
観念によって人の行動が変わる(プライミング効果)
どこに意識を向けているかによって同じ時間、同じ作業をしていても成果には大きな差が開く。 集中力が高い人は、自分の集中しやすい環境にこだわり、入ってくる情報やモノ、単語(言葉)ですら選び取っている。 「集中力を保てた」と感じられた環境や時間を記録する。
高い集中力を生み出す7つのエンジン
環境
スマホが集中力を奪う
スマホなどの注意をそらすものを断舎離する。
散らかったモノが集中力を奪う
モノを減らすほど自己コントロール力が増す。
自分を誘導する
自分が最も重視したい目的に向けて部屋を整える。
鏡
机に置くだけで集中力が高まる。 だらけ始めた自分に気づき、「いかん、いかん」と戒める。
姿勢
だらけた姿勢はウィルパワーを浪費する。 1日に何回か座り直す習慣をつくる。
理想的な姿勢
- あごを引いて頭は首の上にのせる
- お尻と腰を直角にする
- 両膝をつける
- 足の裏を床につける
定期的に立ち上がる
15分に1回のペースでイスから立ち上がる。 脳に新しい刺激が伝わり、集中力を持続させる効果がえられる。
食事
ブドウ糖はウィルパワーの燃料庫。
「低GI食品」と「間食」が、集中力を持続させる
低GI食品を中心とした3食+ナッツ類を中心としたおやつの補給が、集中力を深め、持続させる食事。 血糖値の乱高下に、人間は強いストレスを感じる。
低GI食品
そば、玄米、全粒粉パン、リンゴ、チーズ、ヨーグルト。
間食
血糖値のつなぎとして「間食」がおすすめ。 ピーナッツ、ヘイゼルナッツ、カシューナッツ、クルミ、アーモンド、ペカンナッツ、カボチャの種、ひまわりの種。
コップ一杯の水
水を飲まないと集中力と記憶力が落ちる。 1〜2時間にコップ1杯ほどの水分を補給する。
セロトニン
「幸せホルモン」とも呼ばれる。 朝食にバナナや卵、鶏肉、ひじきなど、セロトニンを生成する食事を摂っておく。
感情
フロー体験
- ちょうどいい難易度
- コントロール感覚
- 直接的なフィードバック
- 集中が邪魔されない
怒り
怒りには人を突き動かす強い力が秘められている。 怒りは「目標思考行動」を強く促す。
習慣
習慣化でウィルパワーを温存し、新しい習慣やスキルを身につけるためにウィルパワーを使う。
7本のハンガーが集中力をつくり出す
日常の生活の中で、選ぶ場面が少なければ少ないほど集中力は上がる。 目的に向かって集中できる人は、この「仕組み化」に力を入れ、ウィルパワーを節約し、人生で大切なことに集中している。
即時判断がウィルパワーの浪費を防ぐ
やるべきことなら、雑事こそ即時判断することが重要。
決断と集中
「集中する」とは、「他のことをしない」こと。
運動
運動は脳をリセットする。 20分の軽い運動をした後の3〜4時間は認知能力、集中力や考察力が高まる。 運動には人の感情をポジティブにする働きもある。
グリーンエクササイズ
緑の中を5分ほど散歩する。 水の側&午前中の陽の光を浴びるとさらに効果が高まる。
瞑想
集中力、注意力が向上する。
やり方
- 体を動かさず、じっと座る
- ゆっくりと呼吸する
- 7秒かけて吸い、7秒かけて吐く
疲れをリセットする3つの回復法
睡眠
睡眠不足は集中力を奪う要因。 成功している人たちは長時間眠っている。 平均睡眠時間は約8時間。一方、一般人の平均睡眠時間は6時間。
何時間寝たか、より何時に寝たか
眠り方の基本はやはり朝型の生活スタイル。 睡眠の質は22時から夜中2時の間に深い眠りに落ちているかどうかで決まる。
音ではなく「光」で起きる
質の高い睡眠には、暗闇の中での睡眠と、光での目覚めが必要。
15分のパワーナップ
仮眠することで日中でもウィルパワーを回復できる。
感覚から癒やす
「目の疲れ」を「脳の疲れ」と錯覚する。 脳が処理している情報のうちの8割以上は、視覚を通して集められる。 「目を休ませる」には、視覚情報をシャットアウトする。
不安を書き出す
不安を書き出すことでワーキングメモリーが増える。
速やかに集中状態へ戻るには
最初に簡単なことを行ってリズムをつくり、苦手意識を薄くすることで自身と集中力が持続。
集中力を自動でつくり出す5つの時間術
超朝早起き
朝のゴールデンタイムを自分のために使う
集中力が最も高くなるのは朝の2時間。その中でも朝食を摂った後の30分が特に重要。 何か新しいことを始めたい、資格を取るための勉強をしたいと思っているなら、この30分を有効に活用すべき。
時間帯の使い分けには「正解」がある
社会的成功者の4時半起床・20時半就寝といった生活リズムは、体にとっては最適なリズム。
朝、行うべき7つの行動
- 早起きして、朝食を摂る
- 朝日を浴びながら軽く汗を流す
- モチベーションが上がる話題や言葉、詩に触れる
- 日常の幸せへの感謝を書き留める
- 「今日が人生最後の日ならどうする」と自分に問う
- その日の計画を10分以内に立てる
- 短時間の瞑想をする
ポモドーロ・テクニック
25分の集中と5分の休憩を繰り返すというもの。 作業に飽きる前に休憩することで、再開したときもスムーズに集中状態に戻れる。
集中することはたった1つ
25分間では「1つのこと」に集中する。 「他のことをしない」というルールを守るだけで、集中力が必ず高まる。 ポモドーロ・テクニックの優れた点は、「やる気が起こるから行動するのではない。行動したからやる気が出る」という作業興奮の原理を実践しやすい点にある。
5分間は無意識の力を借りる時間
5分の間に瞑想をする。
ウルトラディアンリズム
ポモドーロ・テクニックの応用編。90分集中、20分休憩。
アクティブレストでウィルパワーを回復させる
アクティブレスト … 軽い運動をすることで効果的な回復が得られる
アイビー・リー・メソッド
1つの作業が終わるまで、断固として次のことをやらない。
6つのステップ
- 「明日やるべきこと」を6つ、メモする
- 重要な順に並べ替える
- 翌日、順番に取り組む
- 全部できなくても、悔やむことなく忘れる
- 明日のための6つの項目を新しくメモする
- 1〜5を丁重に繰り返す
大切なこと以外は「やらない」
選択と集中によって、本当に大事なことのみ全力を尽くす。 それ以外のことは、やらない、あるいは、誰かにやってもらう。 それにより迷いを消し、行動につなげる。
スケジュールに余白をつくる
後悔したり自分を責めるようになると、結局、人は行動しなくなる。 多少ズレても吸収できるようにするためのあそびを持たせる。
計画的にサボる
あえてサボる時間をつくり、リラックスする習慣を持つことで、結果的に翌日以降の集中力を高められる。