FPの教科書 3級
サマリー&レビュー
内容
FP3級の試験範囲の内容が端的にまとまっており、内容としては以下になる。
- ライフプランニングと資金計画(財務諸表、社会保険)
- リスクマネジメント(生命保険、損害保険)
- 金融資産運用(債権、株式、投資信託)
- タックスプランニング(所得税)
- 不動産(不動産取引、法令、税金)
- 相続・事業継承(相続税、贈与税)
対象者
- FP3級の受験を検討している人
- 日常生活レベルのマネーリテラシーを向上させたい人
難易度
- 試験に必要な範囲の内容が、試験に必要なレベルの内容で端的にまとまっている
- 前提知識の薄い分野に関しては、情報補完のために追加でネット検索を行う必要はあるかもしれない
評価
★★★★☆(4/5)
- 本書を一読し、試験問題を一通り解けば、FP3級自体は問題なくパスできる
- ただ、本書は「事実が端的にまとめられているだけ」であるため、「日常生活への応用」には個人の能動的な姿勢と努力が求められる
- 試験範囲が広範囲であるためやむを得ないところもあるが、「なぜそのようなルールになっているのか」といった、「背景や課題」まで記載されていると丸暗記にならなくて良いなと感じた
社会保険と所得税
本書の内容から、最も身近でありながら、あまり理解できていない社会保険と所得税を取り上げる。
社会保険
社会保険鳥瞰図
年金保険を除く社会保険の鳥瞰図を以下に示す。
所得税
所得の種類
所得の種類を以下に示す。
項目 | 内容 |
---|---|
利子所得 | 預貯金や公社債の利子などによる所得 |
配当所得 | 株式配当金や投資信託の収益分配金などによる所得 |
不動産所得 | 不動産の貸付による所得 |
事業所得 | 農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業、その他の事業から生じる所得 |
給与所得 | 会社員やアルバイト、パートタイマーなどが、会社から受け取る給料や賞与などの所得 |
一時所得 | 懸賞・福引、競馬・競輪、生命保険・損害保険の満期保険金などによる一時的な所得 |
雑所得 | 国民年金・厚生年金などの公的年金、生命保険などの個人年金保険、講演料や作家以外の原稿料などによる所得 |
譲渡所得 | 土地、建物、株式、公社債、公社債投資信託、ゴルフ会員権、書画、骨董などの資産を譲渡(売却)することによって生じる所得 |
退職所得 | 退職によって勤務先から受け取る退職金などの所得 |
山林所得 | 山林を伐採して売却したり、立木のままで売却することによって生じる所得 |
所得税鳥瞰図
給与所得控除額
給与の収入金額 | 給与所得控除額 |
---|---|
162.5万円以下 | 55万円 |
162.5万円超 180万円以下 | 収入金額×40% - 10万円 |
180万円超 360万円以下 | 収入金額×30% + 8万円 |
360万円超 660万円以下 | 収入金額×20% + 44万円 |
660万円超 850万円以下 | 収入金額×10% + 110万円 |
850万円超 | 195万円(上限) |
超過累進税率
課税所得金額 | 税額 |
---|---|
195万円以下 | 課税所得金額×5% |
195万円超 330万円以下 | 課税所得金額×10% - 97,500円 |
330万円超 695万円以下 | 課税所得金額×20% - 427,500円 |
695万円超 900万円以下 | 課税所得金額×23% - 636,000円 |
900万円超 1,800万円以下 | 課税所得金額×33% - 1,536,000円 |
1,800万円超 4,000万円以下 | 課税所得金額×40% - 2,796,000円 |
4,000万円超 | 課税所得金額×45% - 4,796,000円 |